引っ越しや模様替え、新生活のタイミングで家具を新しく揃えるとき、「これ、置けるかな?」「思ったより圧迫感が…」と不安になったことはありませんか?
見た目だけで家具を選んでしまうと、サイズが合わない・搬入できない・動きにくいといった失敗につながりがちです。
そんな失敗を防ぐために大切なのが、部屋のサイズやレイアウトの事前測定です。
この記事では、家具購入前に「どこを・なぜ・どうやって」測ればいいのか、わかりやすく解説します。
専門的な言葉には注釈も加えながら進めますので、初めての方でも安心してご覧ください。
1.なぜサイズとレイアウトの測定が重要なのか?
家具を選ぶとき、商品の「横幅」「高さ」「奥行き」だけを見て判断するのは危険です。
実際に配置してみると、
・ドアの開閉に干渉してしまった
・カーテンが短くて隙間から光が漏れる
・コンセントが家具に隠れて使えない
というケースがよくあります。
「置けるかどうか」だけでなく、「快適に使えるかどうか」を意識することが重要です。

家具は簡単に買い直しができないから、事前の準備が大切だね!
そのために、まずは「部屋を正しく測ること」から始めましょう。
2.測るべき5つの場所とその測り方
部屋の基本的な面積を把握するために、床の縦幅と横幅を測ります。
・メジャーを使って壁と壁の間の距離を測る
・壁に段差や凹凸がある場合は、その分を引いて「実際に家具を置ける範囲」を確認する
背の高い家具や照明などを設置する際に重要な情報です。
・部屋によっては天井に梁(はり)※1が通っていることもあるため、数か所を測定する
・床と壁の境目にある巾木(はばき)※2の内側から測る
※1【梁(はり)】:天井や壁の一部にある出っ張り。建物の構造を支えるために使われています。
※2【巾木(はばき)】:壁と床の境目にある数cmの板。掃除機や家具の接触から壁を保護するための部材。
窓は採光だけでなく、カーテン選びや家具の配置にも影響します。
・幅:カーテンレールの端から端までを測る
・高さ:レールのフック位置から床までの長さを測る
※カーテンの「裾の長さ」は、床から1〜2cm短くすると引きずらず見た目もきれい!
・幅:カーテンレールの端から端までを測る
・高さ:レールのフック位置から窓枠の下までの長さを測る
※カーテンの「裾の長さ」は、窓枠の下+15〜20cmほど下げるとバランスが良く、光漏れも防げます!
家具を部屋まで運び入れる際、最後の関門になるのが「ドア」です。
玄関ドアはもちろん、各部屋のドアや収納の扉も、サイズと開閉の仕組みを確認しておきましょう。
・ドアを最大まで開いた状態で、ドア枠の内側を測る
※ドアノブが張り出していないか要チェック!
※ドアが完全に90度開かない場合は、開く角度に応じた可動範囲を考慮する!
・床からドア枠の上までをまっすぐに測る
※家具を立てて通す場合に必要となるため、高さ180cm以上の家具を搬入する場合は特に注意!
ワンポイント|家具の梱包サイズにも注意!
家具のサイズ=通ると思っていたら梱包材の文だけ大きくて入らなかった…というのはよくある話。
購入前には必ず、「本体サイズ」だけでなく、配送時の梱包サイズも確認しよう!
見落とされがちですが、コンセントの位置も非常に重要!
家具でコンセントをふさいでしまわないよう、事前に設置場所を確認しておきましょう。
・コンセントやスイッチの場所を図に書き込んでおく
・家具(特に棚や冷蔵庫)と重ならないように配置を考える
・延長コードで対応できるかも検討しておくと◎

スマホで部屋の壁を撮影し、写真にメモを書き込むのがおススメだよ!
快適な動線を確保するためのサイズ感
家具を置けたとしても、「動きにくい」と快適とは言えません。
人がスムーズに動けるように、動線(生活の動きの道)を確保しましょう。
【目安となる通路幅】
✔ 一人が通れる:60cm以上
✔ 二人がすれ違える:90cm以上
✔ ダイニングテーブルとイスの後ろ:70〜80cm
✔ ベッド横:50〜60cmあると便利
デジタルで簡単!家具レイアウトのシミュレーション方法
測ったサイズをもとに、実際に家具の配置イメージが持てると、より失敗が少なくなります。
以下では、初心者でも簡単にレイアウトシミュレーションができる無料ツール&アプリをご紹介します。
家具をドラッグ&ドロップで自由に配置できるアプリ。
3D表示も可能で、部屋のイメージが掴めます!
スマホカメラで部屋を撮影するだけで間取り図を自動作成。
寸法も自動で測定されるので、時短にもなります!
IKEAの家具をAR(拡張現実)で部屋に仮想配置できるアプリ。
実際の部屋に置いたときのサイズ感がリアルに確認できます!
• 配置した家具の間にゆとりがあるか(動線を確保できているか)をチェック
• ドアや窓、収納扉の開閉に支障がないか確認
• スクリーンショットを保存しておくと、家具選びのときに役立つ
まとめ:測ることは、暮らしを整える第一歩
家具選びの成功は、サイズを「測ること」から始まります。
ただ置けるかどうかではなく、快適に、使いやすく、暮らしにフィットするかどうかを考えるために、今回紹介した5つの測定ポイントとシミュレーション方法を活用してみてください。
この記事は、家具選びの「事前準備」シリーズの第1回です。
次回は【家具が入らない!?失敗しないための搬入経路チェックリスト】をご紹介!

ぜひあわせてご覧ください!